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~前書き~
久しぶりに最終593位、最終レート1925、88勝55敗という最低限の結果を出せました。せっかくなので構築記事を書きたいと思います。
かなりの文量になってしまいましたが、最後まで見ていただけると嬉しいです。
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~構築経緯~
久しぶりにバトンパを使いたいと思い、バトン要因のバシャーモを出発点とした。剣舞やビルドを軸とするよりもバシャーモにダイマを切って相手を倒しつつ加速する方が環境に合うと考え、CSに振り切ったアタッカーを採用、持ち物は発動するとほぼ勝ちが確定する弱点保険とした。
次に壁要因として、悪戯心で先制壁貼りができる、すり抜けドラパに強い、相手の悪戯心無効、挑発で起点回避ができるという唯一無二の性能をもつオーロンゲ、バトンを通したときに最も制圧力が高いアシパクレセリアを採用、両ウーラオスに有利かつクレセが通らない悪タイプに通せるエースとして瞑想鉄壁カプ・レヒレまではすんなりと構築が決まった。
残り2枠にはミミッキュ対策になると考えたつけあがるタラプアーマーガア、クレセと並べることでトリル偽装もできるラム最速ブリザポスを採用した。
最終日3日前に、アーマーガアの選出率のしにくさ、対ミミッキュが思ったほど安定しないことが気になり別のポケモンを検討。上位帯だとバシャの保険が警戒されやすく、ダイマバシャを上手くいなされたときにS上昇のバトンだけだと心許なか感じていたため、悪巧みバトンができBSの上昇も狙えるポケモンを探したところスマートホーントゲキッスと出会った。最初は張り切りの物理ベースで採用したが悪巧みを活かせる特殊の方がどう考えても強かったため、てんめぐ特殊キッスにスマホをピン刺しした型を採用し構築が完成した。
バトンパの宿命として急所による運負けが起こりやすいことが挙げられるため、他の運要素をできるだけ減らせるよう命中不安定技の採用は極力避けている。採用した命中不安技はエアスラと10万馬力のみ。

~個体解説~
・オーロンゲ@光の粘土
腕白 201(244)-140-128(252+)-×-95-82(12)
ソウルクラッシュ/両壁/挑発
調整:HP奇数調整しつつHB特化、余りは60族にソウルクラッシュを撃つことを考えてS振り
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選出率100%で文句なしの1位、かつ全て初手選出。壁貼りとして必要なものを全て持っている。他の壁貼りを検討する余地が一切ないほど安定していた。特に悪戯挑発が偉く、これにより起点にされることなく一方的な壁展開が可能となる。電磁波も本当は欲しいが抜ける技がない。このポケモンの扱いが構築の勝率に直結するため、少し長くなるが以下に詳細な動かし方を記す。
まず、相手のアタッカーと対面したときは安易な壁貼りはリスクが大きい。後発のバシャーモが壁ありきの耐久のため、積み技を使われると負けに直結する。少しでも積み技の可能性があるポケモンには片壁しか貼れなくても良いので挑発を優先する。具体的にはランドレヒレミミカイリューなど。特にレヒレについてはC252ムンフォを確定耐えするため、挑発→壁が安定である。また、上手いプレイヤーほど壁ターンをうまく消耗させてくるため、積み技を持たない相手でも壁のタイミングはうまく見極める必要がある。火力が低い相手に対してはあえて壁を貼らずソウルクラッシュで入る判断も重要。
壁貼り後に相手が交代で時間を稼ごうとする際にはロンゲに居座らせるのではなく素引きも選択肢に。もしくは、ロンゲのソウルクラッシュで削りつつ壁の再展開も視野に入れる。
ロンゲを切るタイミングにも注意が必要。クレセレヒレが火力の高いバトンエースではないため、簡単にロンゲを切るとTODで不利になるケースがある。ロンゲで壁→バシャで対面処理→ロンゲで再展開→クレセレヒレで要塞化という試合運びもできるため、選出の段階から切って問題がないのか見極めておきたい。

・バシャーモ@弱点保険
控えめ 155-126-90-178(252+)-91(4)-132(252)
火炎放射/ソーラービーム/地震/バトンタッチ
調整:CSぶっぱ、DL対策
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バトン要因その1、選出率は90%程度で2位。技構成は、メインウェポンかつダイバーンにすることで相手の水技の火力を下げられる放射、炎技と補完が取れるソラビ、対ウツロイド打点かつD上昇が狙える地震、この構築の肝かつダイウォール媒体となるバトンで完結している。今作のバトンバシャーモは守るを採用せずとも動け、ダイマさせることで耐久に振らずとも行動保証があり火力に努力値を割けるのが強みだと考えているためこの技構成および努力値となっている。地味に悪半減のお陰で悪ウーラに強いのが偉い。
理想の運用はダイマで1.5体程度持っていき、バトンで繋ぐこと。ただ、3加速しつつ保険が発動すれば十分であり、3加速だけでも問題ない場面も多い。保険発動時の火力は凄まじく保険晴れダイバーンはH振りマリルリが確1。その火力ゆえにバシャーモが3タテすることも珍しくなく、たまにパーティコンセプトがわからなくなる。
他のダイマエースと異なりこのポケモンで必ずしも相手を崩す必要はない。有利対面でも目の前の相手に通る技を安易に打つのではなく、レヒレにダイストリームと交代ケアでダイバーンから入ったり、バトン先にD上昇を残すためダイアースをうったりという選択も必要。特にバトン先がクレセの場合、D上昇がアシパの火力に繋がるので重要。

・トゲキッス@タラプの実
図太い 191(244)-×-148(156+)-140-135-114(108)
エアスラッシュ/スマートホーン/悪巧み/バトンタッチ
調整:H16n-1、ジェット1回で最速ウツロ抜き、残りB
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バトン要因その2、選出率は10%程度で5位。火力を伸ばす悪巧み、ダイマ時にバフをかけられるエアスラとスマホ、コンセプトのバトンという構成。スマホはB上昇によりミミに対して抗える選択肢であり、バシャにはない要素のためこのパーティでは必須。悪巧みバトンはクレセの場合はアシパの火力が飛躍的に向上、レヒレの場合は実質耐久の上昇に繋がるため構築との相性が良い。
バシャを出せない場合(主に対ミミ)や迅速な崩しが必要なパーティ相手、ダイマをバトン先で切りたいとき等に選出する。火力を能動的にあげられるため相手にかける圧が大きく、バトンも読まれないため判断ミスを誘える。

・クレセリア@アッキの実
図太い 227(252)-×-189(252+)-95-150-106(4)
アシストパワー/瞑想/月の光/身代わり
調整:HB特化、あまりS
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バトンエースその1、選出率45%程度で4位。特に語ることもないテンプレ瞑想クレセリア。身代わりの枠は対悪への打点となるムンフォと選択だが、勝てるポケモンを増やすより勝てる相手に確実に勝てる身代わりの方が優先度が高いと判断した。対一撃技、状態異常、急所回避、ダイマ枯らし等身代わりが生きる場面は非常に多い。
Sが上がったクレセは本当に強力で、悪タイプとダイマと皮が残ったミミ以外で止められるポケモンがほとんど存在しない。逆に悪ウーラオスバンギミミが選出で見えたら絶対に選出してはいけない。(一回悪ウーラ入りに投げたら出されて負けました。)この3体が入ってないパーティはそんなに多くないため案外選出回数は控えめ。
HBカバがS3↑C2↑D3↑アシパで落ちるため、カバ入りにはここを意識しないと吹き飛ばされて試合が終了する。
選出の時点で勝ちを確信できるパーティが一定数存在し、レートを伸ばす上で精神衛生上非常に良かった。

・カプ・レヒレ@食べ残し
図太い 177(252)-×-174(188+)-115-150-114(68)
波乗り/ドレインキッス/瞑想/鉄壁
調整:H16n+1、準速カグヤバンギ抜き、3加速バトン時最速レジエレキ抜き、残りB

バトンエースその2、選出率55%程度で3位。おそらくテンプレの要塞型レヒレ。S上昇と非常に相性が良く、上から瞑想鉄壁を積むことで弱点であっても起点にできることがある。単体性能が高すぎて、バトンに失敗したのにこのポケモンで3タテしたり、ロンゲ+レヒレでバトンを介さない選出をしたりもした。身代わりの技スペースがないため運負けを生みやすい点には注意が必要。
両ウーラオスに圧倒的に強くバンギも起点のためクレセとの補完が非常に良い。クレセは有利不利がはっきりしていて勝てる相手には確実に勝てる一方無理な相手には何をしても無理だが、レヒレは絶対勝てない相手はいないが運負けを引きやすいという傾向があるため、その点でも使い分けがしやすかった。
ドレインキッスがなぜが接触技のため静電気にサンダーに運負けすることがあるのには注意。

・ブリザポス@ラムの実
陽気 175-197(252)-151(4)-×-130-91(252+)
氷柱針/インファイト/10万馬力/剣の舞
調整:準速ブリザポス意識を抜ける最速、Aぶっぱ
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バトンエースその3…の予定だったがほぼ選出せず、クレセと並べてトリル偽装をするだけのコマになっていた。レヒレの被選出率が100%近かったので選出誘導はできてきた気がする。選出率は数%でダントツ最下位。
ほとんど出していないので語ることはないが、レヒレクレセを出せない時に壁エースとして出して誤魔化すのに使っていた。最速にした恩恵は、ジバコイルやバンギラスを大体抜いていたのでそれなりにあった気がする。


~基本選出~
・ロンゲ+バシャorキッス+クレセorレヒレ
98%がこの選出。バトン選出ではあるがバシャクレセレヒレの単体性能が高いのでバトンに拘らず柔軟に立ち回ることが大切。これを意識するだけで勝率が大きく変わる。各ポケモンの詳細な動かし方は前述の通り。

・ロンゲ+ブリザポス@1
クレセレヒレをどうしても通すのが難しい時の選出。具体的には相手がウーラミミナット電気みたいな並びだとこの選出をせざるを得ない。壁下のダイマブリザポスで相手を崩しラス1で詰める動きをする。


~厳しいポケモン~
・黒い霧ドヒドイデ
選出された時点で負け。相手が黒い霧を持っていないことを祈るしかないが、今季は黒い霧持ちが多く厳しかった。一応、熱湯読みでバシャを投げて保険を発動させるか、ドヒドを出される前にクレセを展開することで勝てるが現実的ではない。

・ミミッキュ
個体数を考慮するとこの構築で一番きついポケモン。クレセの選出を抑制され、他のポケモンでも相手するのに立ち回りの工夫が必要。壁再展開が回答になることが多いためロンゲを切らないように動くと勝率が上がる。

・水ウーラオス
壁を無視してダイマバシャーモを落とすことができ、キッスもダイマせざるを得ないためかなりきつい。選出画面で悪ウーラオスとの判別がつかないことからレヒレの選出も強要される。ロンゲバシャレヒレの選出で、ロンゲのリフレクから展開、ダメージ量から鉢巻ならバシャのダイウォールダイバーン、スカーフならレヒレ出しからつり交換等で対応するのが最適の処理ルート。

・Gファイアー
挑発無効の積みエースでありロンゲが起点にされる。キッスにダイマを切り無理やり対面処理したり、バシャの保険を踏ませてゴリ押しで対応するしかなく、かなり処理が難しい。

・アーゴヨン
初手だしされると悪巧みとダイアシッドの択が生じてめんどくさい。耐久が低いためバシャーモで誤魔化せるケースは多い。

・瞑想ショック持ち
主にラティアスとランクルス。個体数が少ないためなんとかなっているが、かなり上手く立ち回らないとクレセレヒレが瞑想の積み合いに負ける。


~総括~
タイプ相性を大して考えず組んでいるため露骨に一貫しているタイプが多く、相手の選出はかなりわかりやすい。特に、レジエレキとレヒレはほぼ100%出される割にキツくないのでカモにしていた。他はナットカグヤミミアゴの選出率も高い。また、フェアリーが3体いるにも関わらず悪ウーラがほぼ100%選出されるため、美味しく起点にしていた。
今季のバトンパは体感だと数が多くなく、トリル偽装をしたのもあって警戒が薄かった気がする。また、バシャがメジャーな剣舞ビルド採用でないため、壁展開後にバシャを出してダイバーンを押すとランドを投げられてイージーウィンできるケースが多かった。メジャーな型をそのまま採用するのではなく、自分に合うようにカスタマイズすることの重要性を再認したシーズンであった。


~最後に~
長い文章でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。S14はどの程度潜れるかわかりませんが、また結果を出せたら構築記事にしたいと思います。
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